切支丹大名 高山右近は、受洗名をユストと言います。
一時、加賀藩に身を寄せ、城の建設にも貢献されました。
カトリック金沢教会には、右近の絵硝子があり、今も身近な存在です。
フィリピンで亡くなった右近の孫が、その後日本に戻り、
ここに骨の一部を埋葬したとも伝えられています。
そのお墓(と言われている)は、実に小さなものでした。
近年、この近くに右近の記念公園が造られ、
ユストさまは、凛々しく立っていらっしゃいます。
公園から歩いていき、数分で、右近の碑へ上る山の道へ出ますが、
その道に隣接したお宅の庭には、ミルトスが植えられていました。
聖書にゆかりのある「ミルトス」は、ちょうど花が咲いていて、私は感動しました。
何故なら、初めてミルトスを見たからです。
梅のようでもありますが、花はもう少し大きく、未央柳よりは小さく、
蘂が豊かで、夏の空に向かって、ミルトスは蘂を放っていたのでした。
美しく、可憐でした。
天上のユストへ届け、ミルトスの花。
ミルトスがつなぐ信仰を、深く感じることができました。