白靴

白靴のぬぎ揃ひたる朝のミサ  越桐 三枝子

 

季語「白靴」、夏。

 

白い靴が揃えておかれています。

靴を脱いで礼拝堂へ上がる構造の教会。

古くからの建物かもしれません。

カトリックの教会は大きいですので、

比較的しっかりした建物が多いのでしょうが、

プロテスタントの場合は、転用も多く、

もと、○○の建物だった、という教会が少なくありません。

それらしくない教会、ということですが、

掲句は、如何でしょう。

もちろん、靴を脱いで建物に入る教会も少なくはありません。

夏がきて、白い靴が揃っています。

朝のミサに、それは目に眩しく、新鮮に映ったことでしょう。

純白の靴は、神聖な教会にふさわしい。

清さを表しているようです。

会堂へ入ると、すでに祈りを捧げている信徒たちが、

指を組み、俯きかげんにロザリオを手にしていたかもしれません。

主よ、あなたの御業は計り知れず、人の考えは及ばず、

また、人の弱さも、あなたには十分な器として、

証の御業をゆだねられます。

素晴らしい。人は、あなたを讃美せずにはいられません。

朝の讃美の歌声をお聞きください。

私たちは、あなたに従って参りました。そして、

これからも、従って参ります。

主よ、弱さを思う時、人は、最も強くなれることを知ります。

主がそのようになさるからです。

ならば、弱さを誇ります。

あなたゆえに。

私たちは何者でもありませんが、主は全能なる神。

父なる神、創造主です。

今日の御言葉は素晴らしかったです。

感謝します。